シロイ、ヒカリ / Hunter×HUNTER カイト夢/
第11章 一緒にいる、場所
…今日はカイトに驚かされてばかりだ。
「家なんて…いつ用意したの?」
「1年前からだな。
場所の検討はつけていたから問題なかった。
移動手段が少々、手こずったがな」
さらりと答えるカイトに、まだ驚きが隠せない。
だって、そんなこと…
一度も言わなかったのに。
「…どうして、何も言ってくれなかったの?」
一人で全部決めちゃうなんて。
いつものことだけど…
私の顔から不服なことがわかったんだろう。
カイトは起き上がると、私の手を握りしめた。
「すまない。
お前に話してから、決めるべきだとわかっていたんだが…
なかなか会う時間も取れんしな。
とにかく、お前との場所を作りたかったんだ。
ハンターでも、情報屋でもない、
2人の場所を、な」
そんなこと…
そんなこと、私も考えてたのに。
考えてるだけの私より、
カイトは実行してくれてた、なんて…
恥ずかしい。
でも、嬉しい。
すごく、すごく嬉しい。
カイトの首に手を回して抱きついた。
また、目の奥から涙があふれだした。
「カイト…ありがとう。
すごく、嬉しい」
こんなことされたら、もう怒れないじゃない。
何されても、許してしまうじゃない。
ズルイ、カイト。
……大好き…。