シロイ、ヒカリ / Hunter×HUNTER カイト夢/
第11章 一緒にいる、場所
後ろのカイトが身じろぎする気配がして、しばらくすると、チャリンと軽い音がした。
「悪かった。
これで、許してくれ」
そっと布団を剥がされると、後ろから首に何かがかけられた。
触ってみると、ネックレスというには少し長さのある鎖がチャリン、と音を立てる。
その先についているのはー
「…鍵?」
今時にしては古風な、重さのある鍵がぶら下がっていた。
「あぁ。
俺たちの、家の鍵だ」
……え?
聞き間違えたかと思って、起き上がるとカイトに向き直る。
裸のままクッションに肘をついて、カイトが私を見つめていた。
「…今、なんて言ったの?」
「聞こえなかったか?
俺たちの家の鍵だと言ったんだ」
…どうやら、間違えてなかったらしい。
え?え?
どういうこと?
私のぽかんとした顔を見て、カイトがふっ、と笑って言った。
「お前と、一緒にいる場所が欲しかったんだ。
定住するわけではないが…
時々でいい。
…一緒に住まないか?」