シロイ、ヒカリ / Hunter×HUNTER カイト夢/
第12章 そして、旅立ち
それから2人で少し眠って、気がついたら夜が明けていた。
窓から差し込む光に目を開けると、どこかに電話をしているカイトが見えた。
ぴ、と通話を切ると、気づいたのかこちらに目をやる。
「…おはよう、カイト」
目をこすりながら起き上がると、カイトがこっちをみてから一瞬止まって、微かに笑う。
「…起きたか。
シャワー使うか?」
「…うん」
立ち上がろうとすると、下半身に鈍い痛みが走る。
腰が…力が入らないんですけど…
「大丈夫か?ホラ」
カイトが裸のままの私を軽々と抱き上げて、浴室へ運んでくれた。
うぅ…やっぱり夜の体力は…
勝てない…
「出たら、メシ食いに行こう。
それとな…」
浴室の前で下ろした私の耳元でカイトが囁く。
「…今日は、隠せないな。
悪い」
パタン、とドアを閉めて立ち去るカイト。
なんのこと?
何気なく、シャワーの前の鏡を見た私は、真っ赤になった。
首にも、喉元にも、鎖骨にも。
肩にも、うなじにも。
カイトにつけられたキスマークでいっぱいだった。
「………っ
カイトのっ…ばかあぁぁぁぁぁっ!」
浴室から、私の叫びが響いた。