Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第49章 生死
「おい、犬共、いつまでも野良猫に構ってないで、早く外へ行け。邪魔なんだよ。」
正門でルシファーに水をあげている3人に、兵士たちが顔を顰める。
「野良猫じゃないよ、ルシファーだよ」
「通れるだろ、オッサンたちそこまで太ってないし」
目上の者に対して敬語を使わないことにはもう慣れた。
しかし軽口叩くその失礼極まりない態度には心底嫌気がさす。
兵士たちはピキンとこめかみに青筋を立てた。
「お前らなぁ、そろそろいい加減にしろよ」
「兵長夫妻にもそんな態度をとって、いくら気にいられているからって、ここはちゃんとした兵士たちの集う兵団なんだぞ」
「地下上がりのお前らは訓練よりも前にきちんと躾直しが必要だな」
「そうだ。最強夫婦は何をやっているんだ…」
「父さん母さんはあんたたちみたいに心が狭くない」
レオンの言葉に、ブルーノとロジーネはくすくすと笑った。
兵士たちは、こちらを見向きもせずに猫を愛でている3人に、完全にキレた。
「そんな呼び方でお2人を呼ぶな!!」
「クソガキどもめ!調子に乗りやがって!」
「その猫をよこせ!!!」
ニャーーーーー…!
兵士の1人が我慢ならなくなってルシファーの首根っこをつまみ上げた。
「ああっ!!なにすんだ!ふざけんな!」
「ルシファーを返せ!クソ野郎!」
「ふざけてるのはお前らだろう!猫よりまずは上官の俺らを気遣え!」
兵士は暴れるルシファーを頭上に上げ、まだ背丈の低い3人には届かないように取り上げた。
「てんめえっ!!」
対人格闘が一番得意なブルーノが兵士に殴りかかろうと拳を上げた瞬間、誰かに手首を押さえつけられた。