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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第37章 エゴイスト■


誰かのためを思って、誰かが苦しんでいると知って、
その人のためにむやみやたらに手を貸すのは、

自分の…エゴ…

それだけじゃないのなら

もしかしたらそれは…


「あなたがいつも誰かにしていることって、それって…
本当は情でもなんでもなくて、ただ単にあなたが…、」


もう何も言わないでほしいと耳を塞ぎたくなるほどに、鼓動が高鳴り息を上手く吸えなくなってくる。



「誰かに、その人に、必要とされたい。そう思ってる。
それだけのこと…ですよね?」



突然息が詰まるように苦しくなり、首に手を当てて目を瞑る。


「それって単純に、自己愛が強いって話ですよ。」


冷徹な目を光らせたまま、目の前で縮こまっているルーナを見下ろすクラム。
徐々に加虐心すら織り交ぜられていることに気付きつつも、思っていることがそのまま口から零れ落ちるのを止められない。


「あとそれってさ、ルーナさん。」


首に手を当てたまま詰まっていた粘着質な唾液を飲み込むルーナ。



「…依存心…なのでは」


ルーナの息がヒュッと音を立てて喉を通過する。
その空気は肺を伝って自分の中に入り込み、責められるように全身を粟立たせた。

グサグサと何かが刺さったように、
心も体も停止してしまった気がした。




自分は単純に、"相手に必要とされたい"という
単なる"自己愛"の塊の人間だったのかもしれない。


そして、

相手に求められることで自分の存在価値を認めたい。

それは間違いなく、

依存心

なのだと。

そう理解したのと同時に、自分の愚かさを呪った。

ならば結局、なんの価値もない自分に成り下がっていただけの
ただのどうしようもないエゴイストかもしれないと。
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