Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第37章 エゴイスト■
考えることがありすぎて、思考がまとまらなすぎて、
複雑どころではなく絡み合ってる感情の糸にまた新たな糸が絡まり続けているような感覚。
その糸はどうしてこうも増え続けるのだろうか、
そしてなぜ四方八方からまた絡まってくる?
なぜ少しでも解す暇さえ与えられない?
「リヴァイ兵士長、このままではやはりダメです。…口出しする権利は私にはないのは承知です…ですが、私はあなたの腹心であるつもりです。なのであえて言わせていただきます。…」
いつまでも何も言わずに腕と足を組み、ソファーに座って視線を落としているリヴァイを神妙な面持ちで見やると、ついに痺れを切らしたバリスは言った。
「…あいつを連れてきます」
「ちょっと待て……座れ。」
「なぜです!いつまでもこんな悠長にしているのは理解に苦しみます。…なんなら私が奴を締めてきます」
「いいから待て。」
語尾を強めたリヴァイに、今すぐに部屋を出ていこうとしていたバリスは歩みを止めて振り返った。
「座れ」
たったそれだけの短い一言でも、低く迫力のあるその声と圧倒的な存在感に、バリスは言われた通りに向かいに腰を下ろす。
あれから3日たったが、未だルーナとクラムの異様な行動を目の当たりにしているバリスはもういてもたってもいられなかった。
2人きりでいることが不自然なほど目立つ。
ような気がしていた。
はじめは2人を毎日監視しすぎている自分の単なる思い込みか錯覚か?と思ったりもしていた。
だが、またキスをしている場面を見た時にはその思いは崩れ去った。
しかしこうしてここ3日間毎日報告をしているというのに、
なぜだか冷静沈着な態度を崩さず何事もなかったかのようにしているリヴァイに、さすがのバリスも疑問を抱かずにはいられなくなっていた。
それと同時にあのクラムとかいうガキをリヴァイ兵長の代わりに1発殴ってやりたい!
とすら本気で思い、隙を伺おうとしていたくらいだ。