Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第36章 パラドックス■
朝目覚めた時、リヴァイは昨夜のことは夢だった、と思った。
しかし、異様に自分の体が重いことに気がつく。
僅かに吐息を漏らしながら上半身を起こすと、隣には死んだように眠っているルーナがいて唖然とする。
夢では…なかった?
リヴァイは恐る恐るルーナの布団に手をかける。
「…っ!」
思わず声を出しそうになってしまった。
ルーナの体のいたるところに鬱血痕がある。
散りばめられているその所有印は満足感や背徳感は1ミリも得られないくらいに多く痛々しい。
間違いなく自分がつけたものだということが分かり、震える手で布団を下ろす。
「…ルーナ、悪い……」
ルーナの乱れた前髪をとかし、顔を覗く。
よく見ると首筋にもいくつも痣があり、顔を歪ませる。
疲れきったようにぐったりと身を沈めているその様を直視するのも辛くなり、目を瞑って長いため息を吐き回想する。
とにかくルーナを自分だけのものだと感じたくて
全てを自分色に染めたくてひたすら貪った。
昨夜は…
夢の中の記憶が正しければ…
ナカに出した気がする…
しかも、何度も。
まずい…
まずすぎる…
リヴァイはルーナの足元に回り込むと、布団の中に手を忍ばせた。
ルーナの太ももに手が当たった感触がし、両手でそこをゆっくりと開いた。
恐る恐る割れ目に指を当てると、そこはもちろん乾いていたのだが、中に指を差し込んだ瞬間、顔が曇る。
何時間も経っているはずだから確実に中も乾いているはずだ。
しかしドロリという感触と共に指に粘着質なものがまとわりつくのが分かった。
なんてことをしてしまったんだと思った。
取り返しのつかないことを…
このことにルーナは気付いていただろうか?
ルーナの体の周期のことはよくわからないが、
万が一のことがあったら?
己の欲望がまとわりつく指の感触を感じながら考えた。
自分は責任を取る。
そして、
これは好都合なんじゃないかという思いさえ浮かんできてしまった。
ルーナは今後待ち構えているウォールマリア奪還作戦には連れていかないことになっている。
そして精神状態がいつも危ういルーナは、もう兵士を辞めさせてもいいんじゃないか、と。
普通の女として普通の生活をさせてやれれば
それが一番いいのではないか?
なにより兵士として命を危険に晒す日々から遠ざけることができる。