Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第35章 心臓の一部
ルーナは訓練前にいつもの4人を呼び止めた。
最近はもう訓練指導の任務からは外れていて、執務仕事やハンジたちの雷槍の実験や壁外訓練の準備を手伝っていたため、なかなか顔を合わせる機会がなかった。
「こないだとっても迷惑かけちゃったし、結局お会計まで奢られる失態をおかしちゃったから…こんなもので申し訳ないんだけど。」
「えぇっ!?」
「別に気になさらなくても!」
そう口々に言う4人の手に小さな包みを押し付けた。
「これくらいは受け取ってよ。開けてみて。」
笑顔でそう言うと、4人は戸惑ったようにおずおずとそれを開けた。
そして驚いたように顔を見合わせる。
「これって・・・」
「うん!やっぱり仲良しの4人にはお揃いのものがいいかなぁって!」
それはラベンダー畑に行った後にアンナのショップで購入したお揃いのバングルだった。
男女共使えるユニセックスなシンプルなデザインに、ワンポイントで羽の模様がついている。
「こ、これ本当に貰っちゃっていいんですか?!」
「すごく綺麗…きっとお高いんじゃ…」
「そ、そんなことないの!とにかく貰って!本当はほら、あなたたち2人をその店へ連れていきたかったんだけどね、なかなか時間が合わないから…」
そう言ってサラとメリッサを見ると、2人は飲み会でルーナのアクセサリーについて聞いた時のあの店かと思い出したようだ。
「凄く嬉しいですルーナさん!」
「ありがとうございます!」
4人が嬉しそうに腕にそれをつけるのを確認してからルーナは複雑な面持ちで言った。
「それ、4人のお守りにしてね。リヴァイとハンジたちと壁外へ行くみたいだから…」