Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第29章 星の降る夜■
ルーナはもう1つ来たかった場所に馬を走らせた。
迷いに迷って少し時間を食ってしまったが無事辿り着けたそこはラベンダー畑だった。
以前シンが教えてくれた場所だ。
いつか2人で来ようと言っていて結局1度も来れなかったのだ。
シンに渡していたペンダントを胸から取り出す。
一緒に来れたわけではないが、シンの身につけていたものと共にこの光景を見たかった。
目の前に広がる一面全てが大好きな紫色だ。
ラベンダー畑の真ん中で目を瞑る。
あなたの懐かしい香りがする。
とても心地よいそよ風とたなびくたくさんのラベンダーの音。
あなたも今、隣で見てくれているかな…
あなたが守ってくれたこの命は、最期の瞬間まで大切にします。
あなたに恥じない生き方をする。
あなたとした約束通り、自分の気持ちに正直に生きる。
いつかまた来世で出会えた時に、あなたに笑顔を見せられるように。
その誓いと共にペンダントをそっと胸の中へと戻した。