Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第29章 星の降る夜■
ルーナの寝顔を見ながら隣でひたすら髪を撫でていた。
何時間もそうしていたかもしれない。
全く眠気が襲ってこないのが不思議なくらいに俺の頭は冴えていた。
あの歌は…俺のことだったのか。
そしてお前は…俺から離れていくのか?
やはり俺も離れた方がいいのか?
ずっとそんなことを考え葛藤していた。
お前を手放す勇気がもっと俺にあったらと思う。
けれど
どんなに身体を痛めつけられたとしても
心に傷を負わされたとしても
お前だけなんだ。
お前は俺の全てなんだ。
誰かを愛おしいと思う感情も、失いたくないと思う恐怖も
本当に愛し合う快感も幸せも…
全てお前が教えてくれた。
全て生まれて初めて味わった。
俺から離れようとするお前と
お前から離れようとする俺は
これからどうしたらいい?
パチリとルーナの目が開いた。
「ん…リヴァイ…」
朝日が昇るまでにはまだ時間がある。
ルーナがおずおずと自分の服を手に取った。
「部屋へ行くか?」
「…うん。1人でいける」
虚ろな目のままそれだけ言うと服を着てから一瞬俺の手を握り、ゆっくりと部屋を出ていった。