Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第6章 夜会■
「いやぁこんばんは。ようこそおいで下さいました。エルヴィン・スミス様、ルーナ・スカンロン様」
笑みを浮かべながら丁寧な挨拶をしてくる男が目の前に手を差し伸べながら立っていた。
「これはこれはオリバー卿、ご無沙汰しております。ご招待頂き光栄です。」
そう言ってエルヴィンが手を握り返した。
オリバー卿は視線をルーナに向けエルヴィンから手を離すと彼女に手を差し伸べた。
「お久しぶりですオリバー卿。ご機嫌いかがですか。」
にっこりと微笑みながら男の手を握るルーナにパッと表情が明るくなり、
「いやぁ、やはりいつ見てもあなたは美しい。そういえばまだあまりお話したことがないですな。一曲踊ってくださいませんか」
そのまま手を引き半ば強引にホールへと連れ込んだ。
きっとこの男は、ロヴォフの証拠が掴まれているのを知らないだろう。
今日は必ずこいつの証拠を掴まなくては。
それにしても...まだロヴォフは来ていないのか?
頭の中でいろいろ策を講じながら気付かれないよう場内に視線を走らせ笑みを張りつけたままダンスに付き合うルーナ。
「どうでしょうルーナ様、是非うちの倅とも一曲踊ってやってくださいませんかね?なにしろ前回あなたを見てからというもの、あなたと是非お近付きになりたいと」
「まぁ、光栄ですわ。オリバー卿。ぜひわたくしもお会いしてみたいです」
その言葉にさぞ嬉しそうな顔をすると、
「そうですか!!では後ほど連れてまいりますのでどうかごゆるりと」
と一礼しルーナの手の甲にキスをして離れていった。
ルーナはそのまま他の貴族たちとにこやかに会話をしているエルヴィンの元へ行き、エルヴィンの背中に先程キスをされた手の甲を擦り付けた。
「ーっ?!ルーナ?な、君、ん、な、なにか拭いたか?」
「おお!こちらの美女はどなたですかな?是非ご紹介願いたいエルヴィン殿。」
エルヴィンは見えない自分の背中に視線を巡らせていたのを急いで貴族たちに向けた。
「...!あぁ、私の部下のルーナ・スカンロンです。」
「ごきげんよう皆様。お初にお目にかかります。」
わざと艶かしい笑顔でドレスをつまみ、ていねいにお辞儀をする。