Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第5章 2人の夢
「キース団長は今日はご出席されない。何かをやろうとしている私の意を汲んでくれたのだと思う。よって調査兵団からは私たち2人だけだ。」
「…ふーん」
素っ気ないルーナの態度。
それにしても...
やはり美しいな。
馬車の中でエルヴィンは話しながら心中は目の前にいるドレス姿のルーナの姿に見惚れていた。
彼自身はルーナは幼なじみで、いくつか年が下のため妹のような存在だった。
互いの父親同士が仲が良く、幼い頃からよく遊んでいた。
教師の息子として、医者の娘として、
知識や好奇心の対象など、価値観が合うと子供ながらにお互い思っており、二人でいることの居心地の良さを実感していた。
しかし
整った可愛らしい顔を無邪気に崩し、男の自分よりも好奇心旺盛で考えるより先に手が出る少し男勝りなところがあるルーナに自分は常に引っ張られ、振り回されているような関係だったのも事実だ。
父の教え通り、危険そうな場所には彼女を近づけないようにする。
それがどれほどあの頃大変だったことか...きっと父は知らなかっただろう。
今思うと苦笑いしてしまうほどだ。
年下の幼い女の子。
男の自分が守らなければ。
そう常に思っていたのに実際は助けられてばかりいたのはエルヴィン自身だった。
いや...今もそうか。
フゥ...と小さく息を吐いた。