Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第22章 新たな幕
「エルヴィン!!!!」
「ルーナ!無事だったか!」
抱きついてきたルーナをエルヴィンは左腕だけで抱き締める。
「お前...怪我をしているのか!」
「私のことはいいから!早くリヴァイたちの元へ増援を送ってあげて!レイス家の礼拝堂にいる!」
「...わかった。ただちに馬を用意しろ!荷馬車もだ!急げ!」
エルヴィンは震えているルーナをソファーへ座らせると、次々に指示を出していった。
「ルーナ、お前はここにいろ。」
「エルヴィンまでそんなこと言うの...」
「お前は充分頑張った。あとは私たちに任せるんだ」
「私...まだなんにもできてない...シンもほかの部下たちも...みんな死なせてしまった...」
ルーナは目を伏せ悔しそうに俯いた。
エルヴィンは厳しい目でルーナの前へしゃがみこみ、しっかりとルーナの目を見て言った。
「わかるかルーナ。今、世界がようやく変わろうとしている!死んで行った兵士たちに意味を与えるのは我々だ!現状を嘆くのは違う!私たちの夢にようやく大きく近付いたんだ!」
「...わかってる」
エルヴィンは優しい眼差しに戻りルーナを一瞥すると部屋を出て行った。