Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第17章 見えない瞳
「なん...で...」
ルーナが呟く声がした。
なんで?だって?
そんなこと決まってるだろ...
俺は...お前のことが...
気がつくと俺はルーナの手を握ってしまっていた。
跳ね除けられるかと思って急いでどけようとしたがなぜか時が止まったようにそのまま沈黙が流れた。
「お前・・・ぜっってぇ...死ぬなよ...」
ギュッと手に力を入れて、祈りを込めた。
お前を見守ることが出来ねぇなら、せめてこれだけは許してくれ...
「絶対死なない...リヴァイ兵長も...どうか...死なないで」
ルーナがそう言って強く握り返してくれた。
ルーナ...
そう呼びたい。
そして強く抱き締めたい。
強い衝動をなんとか抑え込む。
自分の感情を、欲を、こんなに抑えるのが難しかったことは今までない。
俺は自分のくだらないプライドでなんとかそれを必死に押さえ付けた。
もうお前は俺のものじゃない。あいつのものだ。
もうダメだ!限界だ!
これ以上ここにいたら...お前を抱き潰しちまいそうだ...
俺は自分の手をなんとか理性で引き剥がした。
ルーナの熱が手に残る。
ルーナ...触れさせてくれてありがとう。
お前は絶対生きてくれ。
俺がお前にしてやれることはやっぱりお前の幸せを祈ることだけなんだ...