Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第13章 男女■
「・・・え?もうよろしいのですか?」
「あぁ。実は他から一人、教官希望の者が来ることになってな。それからエルヴィンからも手紙で再三言われていたんだ。次の壁外調査にはできればお前も連れていきたいと。」
突然、調査兵団に戻ってよいと言われ戸惑いを隠せないルーナにキースは相変わらずの鋭い人相のまま話した。
「なんだ?お前だって早く調査兵団に戻りたいだろう」
「っ、あ、えーと...」
確かに戻れるのなら戻りたいのも事実だ。リヴァイに会いたい。
ハンジたちにも会いたいし、リヴァイ班にも早く会ってお礼が言いたい。
しかし、教官としてここまで104期訓練兵たちの面倒を見てきた身としては、卒業する彼らの姿を最後まで見届けたいと言う想いも強かった。
「スカンロン、約1年半、ご苦労だったな。お前のおかげであいつらも相当絞れただろう。感謝している。お前は調査兵団へ戻れ」
キースは戸惑いの顔を浮かべて俯いているルーナの背中を押すように言った。
「・・・わかりました。」
「向こうもお前がいないと何かと支障が多いことだろう。エルヴィンには手紙でもう知らせてある。今後はあいつの右腕をしてやれ。それから・・・リヴァイにもよろしくな」
「っ!!」
バッと顔を上げると、今までに見たことのないような笑みを浮かべるキースがいた。
しかし、どことなくその笑みの奥の瞳には少し寂しそうな光が揺れていた。