Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第12章 104期訓練兵
Dear...ルーナさん
お元気ですか?いきなりで驚かせてしまったら申し訳ありません。
ルーナさんがそちらに行かれてから随分と経ちましたね。
季節が巡るのは早いものです。
こちらは相変わらず目まぐるしい日々ですが、私たちは今リヴァイ班としてリヴァイ兵長にお世話になっています。
毎日、少しでもリヴァイ兵長の力になれるよう奮闘しております。
もちろんルーナさんがいつ戻ってこられてもガッカリされないようにお掃除もきちんとこなしていますよ。
とは言ってもまだまだ私たちの掃除はリヴァイ兵長の言うように「全然なってない」らしいのですが。
いつかルーナさんの完璧なお掃除を教えてくださいね。
どうかお身体にはお気をつけて。
お会い出来るのを班員一同心から楽しみにしております。
私たちからあなたに受け取っていただきたいものがあります。
調査兵団特別作戦リヴァイ班
ぺトラ・ラル、オルオ・ボザド、エルド・ジン、グンタ・シュルツ
PS...お返事は要りません。兵長が不審に思ってしまわれるかもしれないので。
ルーナは手紙の中にあるもう1つの封筒を開けた。
「ーッ!!え...」
ルーナは言葉を失い口に手を当て顔を歪ませた。
リヴァイが何かを受け入れるかのように手を広げ優しい眼差しをしている。
大量の羽が舞う背景、そこにいるリヴァイはまるで美しい天使のようだとルーナは思った。
そして、
この画家は相当の自信家なのだろうとも思った。
その絵は濡れないようにきちんと防水加工、そして折れ曲がったりシワがよったりしないような加工もしてあった。
それは並の技術ではないことは明白で、懐に入れられるくらいのサイズのそれはもともと持ち歩くのだろうということを想定して描かれたのだと分かった。
いつ見ても、涙を零したり握る手に力を込めたりできるように・・・
「でも・・・画家さん...私は泣けないから...。涙で濡れることは...
ないよ・・・こんなに...こんなにこんなにこんなに泣きたいのに...!!!」
ルーナは次々と胸の奥から溢れ出てくるなんとも言えない感動と、リヴァイ班の優しさに対する感謝で、震える手をもう片方の手で抑えながら俯いた。
「みんな・・・ありがとう...」