第12章 104期訓練兵

今期の新兵は優秀だとルーナは思った。


特にミカサ・アッカーマン

彼女の身体能力は、非常に天才的で、明らかに常人離れしていた。
ルーナを含めた調査兵団の精鋭をも凌ぐ実力だろう。
実技で見せる彼女の動きや速さ、そして雰囲気はリヴァイによく似ていた。


彼女が調査兵団に入ってくれたらいいな...


他にも優秀な者はたくさんいた。

この中から上位10名はやはり憲兵団に行くのだろうか。

ルーナが訓練兵の時も、10位以内に入ったルーナ以外の全員は憲兵団に入団していってしまった。


危惧していたとおり、やはり憲兵に入って内地で安全快適な暮らしをする！と口癖のジャンやコニーと言った面々がいた。

しかしそんな彼らでも、少しは巨人について興味があるらしく、よくルーナの話を聞きたがった。


一番そういった話に積極的だったのは、エレン・イェーガーという少年だ。

彼だけは、幼い頃からずっと調査兵団に憧れており、10位以内だろうがなんだろうが絶対に調査兵団に入ると言っている。

もちろんルーナは嬉しいのだが、エレンのあまりにも周りと違う気迫と情熱になにか不思議な雰囲気を感じ取った。