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Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛

第2章 潔癖


「完璧って褒め言葉?だよね?嬉しいな。周りには、細すぎーとか潔癖症ーとか散々言われるんだよ。酷くない?」

ただ黙って黙々と本棚の掃除をするのも空気が重いと思い、わざとケラケラ笑ってみせた。



「...さっきの食堂。俺が今日初めて入ったときとは別の場所のように綺麗になってた。クソ共にはパッと見は分からんかもしれんが、俺には分かる。お前の掃除は俺が今まで見た中で一番完璧だ」


ゴシゴシと机の柱で手を動かしているリヴァイは
「チッ、汚ぇな」と続けた。



「そう思ってくれるのはあなただけだよ...私はね、どんなに掃除してもどうしても完璧とは思えなくて...何度も何度も同じ場所を擦ってしまったりするの。どうしても満足出来ない。どうしても何か足りないって...」


手を止めて雑巾をギュッと握りしめた。


「ただどうしても...綺麗にはなってないって...まだまだだって思ってしまう」


リヴァイは顔を上げてルーナを見つめた。


伸ばせば胸元まであるだろう長い焦げ茶の髪を後ろで緩く束ねてまとめ、
緑がかった薄黒い瞳を長いまつ毛で伏せて俯いていた。



「...ルーナ」


自分を見つめているリヴァイに気づき、ハッと顔を上げる。


「ごっごめん!もう今日は遅いしここは広いし続きは明日やらない?初めての場所に来ていろいろ覚えさせられて、リヴァイも今日は疲れたでしょう?明日も朝早いしさ。」



余計なことを喋ってしまった。きっと意味不明だろうな。
と急いで切り上げようとそそくさと片付け始めるルーナ。



「・・・あぁ」

リヴァイも口をおおっていた三角巾を取る。


図書室から出、別れる時にルーナは振り向いた。


「そういえば初めて呼んでくれたね私の名前。これからもよろしくねリヴァイ。今日はありがとう。また明日。おやすみ。」


満面の笑みで手を振り去っていく彼女に


(変な奴だ)


リヴァイはそう思いながら歩みを進めた。

それ以外に感情が全く湧かなかった。
ただ、どこかで見たことのあるような瞳だと思った。
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