Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第63章 Moon【番外編】
その後はもう号泣の嵐だった。
合流してきたナナバですら大量の涙を流しながら全員と抱擁を交わしていた。
ルーナとリヴァイは周りを気にせず、ずっと抱きしめ合っていた。
お互い目を瞑って、言葉は発することなく、
今までの記憶を回想し、会いたかった日々のことを思い、触れられなかった時間を少しでも埋めるかのように、ただ強く強く抱きしめ合っていた。
2人にしかわからない絆、思い、感情がある。
「……なぁ、俺が…」
沈黙を破ったのはリヴァイからだった。
その言葉も、体も、震えている。
「俺があの時…どれだけお前の後を追いたかったか…わかるか…」
「……うん…」
わかる…逆の立場だったら私だって絶対に後を追って死にたくてたまらなかっただろう…
でもリヴァイは私がいなくなった世界を最期まで生き抜いてくれた。
「独りにして…ごめんね…」
「…もう死なせねぇ…二度と離さねぇ…覚悟しておけよ」
「うん…うん…今度こそずっとずっと一緒ね…」
そして泣きながら何度もキスを交わした。
しかし、互いの仕事が詰まっているため、
ずっとこうしていられるわけはない。
「ルーナ…お前…いつまでこっちにいる?」
「…明日、朝には帰らないと…」
「そうか…」
「でも…また絶対に来る…
リヴァイに少しでも会えるなら…来てもいい?」
「当たり前だろ。来い。時間は作る。」
もう全てを投げ出して、2人でどこか遠くへ逃げたい気持ちでいっぱいだ。
でも…
互いのせわしなさ、現実はそれを許してはくれない。