Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第52章 新月■
風呂から上がり、月が出ていないことを確認すると、ランプに火を灯す。
「今夜は新月なんだよ。だから暗いね…」
「そうだな…だが、お前がいるだけでいつも俺は眩しい…」
だってお前は月なんだから…
リヴァイはルーナの手を取ってベッドに腰を下ろす。
「リヴァイのこと、新月みたいだって思ったことあった。燃えさかる星に照らされなければその存在を知られることのない新月のような…」
ルーナの手がリヴァイの頬を優しく這う。
ランプの炎で艶かしいその瞳が玲瓏に揺れ動く。
「だってリヴァイは…自分からは闇から出ようとしないんだもの…」
リヴァイはルーナのその手を掴み口元へ持っていく。
「ああ。俺の存在はお前という月でしか照らせねぇからな」
「違うよ。だって…リヴァイは太陽なんだから。太陽が月を光らせているんだよ…」
リヴァイがたまらずルーナにキスを落とし、2人はなだれ込むようにベッドへ沈んだ。
ルーナがリヴァイを組み敷こうと必死になっていたのに、やはりリヴァイの力には適わず覆いかぶさられてしまった。
獲物を逃すまいとするような獣さながらの熱い視線がルーナを射抜く。
「俺は言ったよな。帰ってきたら、泣いても喚いても抱き潰してやると。」
「それは私のセリフだとも言ったよ。」
また好戦的な2人の視線が交わった。
リヴァイがルーナの左手を取り、薬指の指輪にキスをする。
ルーナもリヴァイの手を取り同じようにランプの炎で光るそれにキスをした。
そしてそのまま両手を絡ませる。
互いに力が入るのが分かり、口角が上がる。
「お前は相変わらず負けず嫌いだな…」
「ふっ…」
ルーナは余裕の表情でくすくすと笑いだした。
しかしそれはどこか嬉しそうでも泣きそうでもある。
「いいだろう。こっちから乱れ狂わせて意識飛ぶまで善くしてやる」
「だからそれは私のセ…」
塞がれた口の中に言葉は消えまた激しい情事が再開された。
今まで会えなかった時間を埋めるように、ひたすら愛し合う。
それはまた、どちらかが意識を手放すまで終わることは無かった。