Lunatic Fortuna…進撃の巨人リヴァイ溺愛
第1章 変革の一翼
出逢った時から別れの言葉を考えていた。
あなたにも。
誰にだってそうだった。
それが私の癖だった。
生きることは病であり、眠りはその緩和剤、死は根本治療。
天国はすごくいいところらしい。
だって行った人が誰一人帰って来ないから。
でもきっと私はそこへは行かない。
そしたらまた戻って来れるかもしれないでしょ?
死は存在しない。
生きる世界が変わるだけだ。
神はこの世の終わりを決めている。
でも私たちは、その声を聴いてそれを避けることができる。
肉を切り裂く音
そして感触
声
吐息
空気
温度
全てが今でも、ありありと思い出せる。
私を掴んで離さない記憶。
返り血を浴びた私はそのときどんな顔をしていたのだろう。
「ルーナ...」
徐々に色が失われていく母親の瞳を見つめたまま、自分が今どんな顔をしてその瞳に映っているのか?
そんなことを考えていた。
ただ
涙は一滴も出ないことだけは実感していた。
人生は、ほんの一瞬のことに過ぎない。
死もまた、ほんの一瞬だ。
このところずっと、
私は生き方を学んでいるつもりだった。
でもきっと違うと気付いた。
最初から、
死に方を学んでいたんだ。
それに気付いた時から、
死へと秒を刻んでいく鼓動のカウントダウンが始まる。
心臓が波打つ度に…私は…
「ん...」
カーテンの隙間から差す光に目を細める。
「またあの時の夢見ちゃった...ちょっとまだ早いけどもう眠れそうにない」
ルーナは早々に嫌な汗をシャワーで流し、兵服に身を包んだ。
そうだ...
今日は...