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【R18】遥かな愛

第2章 往昔



八重が出ていった数十分後に、ピンポンー…と呼び鈴がなったのが聞こえた。


は即座に玄関に向かった。


ドアを開けて見てみると、花灯が立っていた。


手を軽く上げた彼女は、もう片方の手で茶封筒を抱えていた。


「やっほ、プリント届けに来たよ。体調はどう?」


そう言って花灯は持っていた茶封筒をに渡した。


『花灯ちゃん…ありがとう、大丈夫だよ』

「そっか。良かった…」


そう花灯は安堵して言ったが、すぐに暗い表情になった。


「………」


何か言いたげな花灯。


この事を今言うか躊躇したが、花灯はちゃんとに伝えようと心に決めた。


「あのね、実はに相談したいことがあって……」

『うん?』


が不思議そうにすると、花灯は深呼吸を1つして心を落ち着かせた。


「私、と同じ高校受けるよ」


その言葉には驚いた。


「お母さんは好きなようにしたらいいって。だから私合格できるようにテストも勉強も頑張る。でも不安なんだ」


自信がないのか、花灯の視線が下がる。


『花灯ちゃんなら、大丈夫だよ。テストの点数悪くないし…』

「だけど、さ……」

『花灯ちゃん、家上がってよ。立ち話もなんだし…。座って話そう』


と、は花灯に家に上がるように勧めた。


「あ、うん、ありがとう…」


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