第2章 往昔
『くしゅん…っ』
あれから制服を脱いで1人でシャワーを浴びた。
風邪をひくかも、と心配になっていたは思っていたとおり風邪をひいた。そして熱が出て、学校を休むことに。
風邪をひかなかった樹戸は、休むことなく仕事に向かった。
時計を見ると、三時半を過ぎていた。
この時間になるまで少し勉強をしていたり、寝たりしていた。
起きている時間はとても暇では何しよう、と考えているとガチャ…とドアが開く音がした。
母の八重が帰って来ていた。
「ただいま」
『あ、おかえり、お母さん…』
は八重を出迎えた。
「聞いたわよ、。風邪ひいたんだって?」
『うん…』
ちゃんと寝てないとダメよ、と八重は言いながら買い物袋から何かを出す。
「子猫のご飯を買ってきたの。
そろそろ買ってきていた方がいいかも、って思ったけどまだよかったわね」
八重の言うとおり、猫のエサはまだ残っていた。
「そうだ、。お腹空いていない?」
空いていないとは応えた。
「あら、そうなの?何か食べたいものはない?ゼリーとか買ってくるわよ」
『食欲ないの……』
がそういうと、八重は驚いた。
「食欲がないの?」
こくりと頷く彼女に八重は眉を顰めた。
「一応病院行く?」
『ううん、大丈夫。多分今だけだから』
「……そう。飲み物買ってくるわね」
そう八重は酷くのことを心配する。