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【R18】遥かな愛

第1章 始まり



そう思っていたけど何も出来ないまま六時間目までが終わって、放課後になった。


日誌は藤ヶ崎くんに任せているけど、やっぱり私もやった方がいいかも。と私は帰らないで残ることにした。


ほとんどのクラスの人達は、帰ったり部活に行ったりして人がいない。


でも宿題を忘れて居残りさせられている人とかが残っている。


私は自分の席から少し離れている藤ヶ崎くんの席に近づいた。



「あ、さん」

『何か手伝えることないかなって』

「大丈夫だよ、もう少しで終わるから」



日誌を見てみる。


最後の行までびっしりと書かれていて、それにすごく綺麗な文字に私は驚いた。


「担任に渡してくる」


そう言って藤ヶ崎くんは持っていたシャーペンを置いて立ち上がった。


『あっ、明日は私が書くから!』


私が言うと、春樹くんは驚いて目を見開いた。


「……うん、ありがとう。」


にこ、と微笑みながら答えた藤ヶ崎くんは、教室から出ていった。


『(窓を閉めて鍵をかけたら帰ろう。)』


私はそう考えて、窓側に向かった。
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