第1章 不死川×夢主
:「私、本読んだり、算盤したり、囲碁とか将棋とか、そういうのが大好きなんです。」
不:「家の中ですることが好きなのかァ?」
:「家の中で裁縫とか、料理とかそういうのはすごく苦手です。街の人たちと話したり、出かけるのも好きですよ!でも、知識を深めることも好きなんです。今まで知らなかったことを知ると、見ていた世界が一気に変わる。それがたまらないんですよ。」
不:「変わってるなァ。」
:「それを女なんだから必要ないと片付けてしまう中、兄だけは違った。兄だけはいつも私の味方をしてくれたんです。あ!」
はそう言ってふらっとおじいさん2人が並んで将棋をしているところに行ってしまった。
不:「あァ?あいつなにしてんだァ…?」
すると行き詰まってるお爺さんAの方に行き、駒をスッと動かした。
すると…
爺A :「おぉ!わしの勝ちじゃな!」
と手を叩いて喜んだ。
爺B:「なに!?も、もう一回だ!」
は満足そうな顔してお爺さんAと笑い合ってから戻ってきた。
:「すみません!」
不:「何してんだよォ。」
:「そこ動かせば勝てるのに、と思ったら勝手に体が動いてしまって!へへへ」
不:「…は純粋なんだなァ…なんで、貰い手がいねぇのか、俺には全く分からねぇよォ…」
:「…っ、実弥さん…」
不:「…!すまねぇ…今のは忘れろォ…」
2人はまた前と同じ場所で分かれた。
帰路に着くと不死川はずっと考えていた。
不:(は全然汚れを知らねぇ…あんな純粋な奴を、俺みてぇな奴が一緒になりてぇなんて願うのもおこがましいよなァ…)
家に帰る少しの間で、もまた不死川のことを考えていた。
:(もし嫁の貰い手がいなかったら良い人紹介してやるからってお兄ちゃんが言ってたのって、もしかして実弥さんのことなの…?いやでも、そんな上手いことないか…)
が家に帰ると母が駆け寄ってきた。
母:「!どこ行ってたの!ちょっとすぐ居間へいらっしゃい!」