第1章 不死川×夢主
不:「…そうかァ…俺は兄弟子と慕ってたくせに、匡近のことなにも知らなかったんだなァ…」
:「私も、兄がそんなに立派だったなんて知りませんでした。」
不:「…すまねぇなァ…匡近のこと、生きて帰してやれなくて…」
:「いいんですよ。兄らしい最期だと思います。それに、今は不死川さんが風柱なんでしょう?兄の想いも一緒に乗せて戦ってください。」
不:「実弥でいいぞォ。あぁ、絶対無駄にはさせねェ。」
:「応援してます、実弥さん。なんだかんだ言っておはぎ完食してるじゃないですか!」
不死川は名前を呼ばれたことにも、おはぎを完食したことを指摘されたことにも顔を赤くしていた。
不:「…出されたもんは残さず食うのが礼儀だろうがァ…」
:「はいはい、おはぎが好きなんですね。じゃあそろそろ母たちが心配するので帰りますね。」
不:「…うるせェぞォ。送っていくよォ。」
:「ありがとうございます。」
そして左に角を曲がれば家に着くというところまで来て
:「今日はありがとうございました。兄のこと、知れて良かったです。ここまでで大丈夫ですので、では。」
不:「家まで送ってってやるよォ」
:「鬼殺隊の方と一緒にいるのを見たらきっと母が怒るので…。お気持ちだけ頂戴しておきます。ありがとうございました。」
そう言っては家へと帰っていった。
不:「またなァ…。」
不死川はまた会えたらいいなと願いを込めながらそう呟いた。