第2章 悲鳴嶼×夢主
:「!?」
悲:「!?」
厭妬:「姉ちゃん…ごめん…」
:「縁透…」
は右肩を押さえながら厭妬、いや、縁透の側へと寄った。
縁透:「姉ちゃん、ごめん、今まで記憶がなかったんだ…今全て思い出したよ…」
:「…」
縁透:「姉ちゃん、すごい強かった…」
そう最後に残して、縁透の体は全て灰となった。
は涙を流していた。
悲:「。」
:「…」
ボスッ
悲鳴嶼がの名前を呼ぶと、悲鳴嶼の方を見上げたが、そのまま倒れ込んでしまった。
蝶屋敷へと運ばれたは体に包帯を巻かれて、眠っていた。
胡:「十二鬼月を倒したんですから、これで彼女も柱になれますね。」
悲:「あぁ。だが、彼女は柱の階級は望んでいないと言っていた。おそらく辞退するだろう。」
胡:「柱になるつもりもないのなら、なぜ彼女はあんなにつらい鍛錬に耐えられたのですか?上弦の鬼を倒せるまでになったのですか?」
悲:「…私に恥をかかせたくないと言っていた…」
胡:「恥を?」
悲:「あぁ、おそらく私が見逃してしまった鬼を自分が倒そうとしたのだろう」
胡:「なるほど…。悲鳴嶼さんが鬼を見逃すなんて信じられませんが、そういうことなんですね」
悲鳴嶼はを助けた当時の状況をしのぶに説明した。
胡:「そんなことが…それでずっと感情が殺されたようになってたんですね…」
悲:「あぁ、私がもっと早く着いていれば、彼女がこんなに苦しむことはなかっただろう、だから最後まで私が責任を持って面倒を見よう」
胡:「珍しいですね、悲鳴嶼さんが可哀想だと言わないの。そんなに彼女のことが大事ですか?」
悲:「あぁ、彼女を愛している。」
悲鳴嶼はこの時初めてへの想いを言葉にした。
言葉にすれば、関係が壊れてしまうと思い、今まで誰にも言えなかったのだ。
だが目の前のは今までに無いほど弱っている。
そんな姿を見て、想いを口にせずにはいられなかった。