第12章 番外編~選んだ理由~
『あーもー…うるさ……さねみぃーー!!』
桜雪は実弥を見つけると抱きついた。
『いいいやぁぁぁぁぁっ!!嘘だ…嘘だ…』
ひたすら現実逃避をし始める善逸。
『おぅ…来てたのかァ…怪我…してねェかァ?』
『してないよ〜?』
『そう言ってて怪我してんのがお前だからなァ…』
『今回はしてないもん…』
『そんな事言ってもなァ…お前はジャジャ馬娘だからなァ…』
『いや、ジャジャ馬娘じゃねぇし!!』
実弥は善逸のほうをみてニヤリと微笑んでから桜雪の腰を自分の方に引き寄せて唇に触れるだけのキスをした。
『ちょっとおおおおおっ!!今ニヤってしたよねっ!!こっち見てニヤってしたよねっ!!腰に手まで回してさっ!!当てつけだよねっ!!ねぇっ!!炭治郎っ!!見たよねっ!!』
『恋人同士なんだからそういうことくらいするでしょ〜?』
善逸が騒ぎ出すのに対してのほほんとしている炭治郎。
『こんなの…序の口だよ…この2人…これ以上に甘々になるぞ…』
玄弥は呆れた様子で言って現れた。
その間もイチャついている実弥と桜雪。
『玄弥!!久しぶり!!蝶屋敷で会ったくらいだよね!!桜雪さんの継子になったんだってね!凄いよっ!!俺も…もっと頑張らないとっ!!』
玄弥に善逸を無視して話しかける炭治郎。
『お、おぅ…(確かに継子にはなったけど…ほぼ、強制だった気がする…)』
どこか気まずそうに答える玄弥。