第8章 酒の呼吸
『それって…兄貴と別れたことが原因なんですか?』
玄弥まで泣きそうになりながら言った。
『うーん…1つの原因でもあるかな〜?でも、まぁ…仕方ないよ。話しかけんなって言われちゃったし。仲直りの為に話し合う事すらできない。頑張って立ち直るしかないんだよね。さてと!晩御飯食べる時間だよ〜!!』
桜雪はそう言って屋敷の中に入っていった。
悲しそうな後ろ姿を見ながら玄弥も入った。
玄弥が酒の呼吸を取得したというのは瞬く間に柱達にも広まって行った。
実弥も例外ではない。
こっそりと玄弥の様子を桜雪の屋敷に見に行っていた。
『不死川…お前さ…こんな所で見てるくらいなら桜雪と弟と仲良くしたらいいんじゃねえのか?派手に男らしく謝っちまえ!!』
玄弥に稽古をつけようと桜雪の屋敷を訪れていた宇髄が実弥に言った。
『うるせェ…話もしっかり聞きもしねェで辛く当たっちまったし…合わせる顔がねぇんだよ…』
実弥はそう言いながら視線は無理に微笑んでいる桜雪を見ていた。
『まだ、好きなんだろ?』
『嫌ってたら…こんな所に来ねェよ…』
『だろうな。まぁ、俺はお前の弟に稽古つけなきゃなんねぇし…行くわ。』
宇髄は桜雪と玄弥のいる所に向かっていった。