第7章 鬼の少女
『はぁ?別れたっ!?』
『うん…理由はまだ言えないけど…』
酒でも飲んで忘れようとして居酒屋に行こうとしたら非番で近くを通りかかった宇髄に会った。
飲みながらさっきの出来事を少し端折って言った。
『あ〜…すげえ堪えた…心臓の辺りが痛い…』
『話したくねぇなら…聞かねぇけどさ…まぁ、飲んで派手に酔って!今は忘れろ!!』
桜雪は飲みまくったが飲んでも飲んでも…
桜雪は実弥の事を忘れることは出来なかった。
それどころか辛くて辛くてたまらなくなっていた。
桜雪はそれから無表情キャラが定着して八つ当たりの如く…
鬼を倒していた。
任務から帰ると…実弥が置いていった寝間着を抱きしめて寝た。
会いたくて…辛くて涙が出た。
それでも…話しかけるなと言われてしまったが為に話しかける事も気まずくて…
理由が理由だけに下手に誰かに相談する事すら出来ずに桜雪は任務から帰ってきては泣いて過ごす日々を送った。
そんな日々を続けて…いつの間にか2年が経っていて…
桜雪は28歳
実弥は21歳になっていた。
そして……実弥の弟である玄弥も鬼殺隊に入隊した。