第30章 終結そして、新しい未来へ
〖愛するあなたへ
この手紙を読んでいる頃には私はあなたに殺されているのかもしれませんね。それでもいいんです。最初はあなたに攫われ、襲われ…怖いと思いました。しかし、気づいたんです。私の事をあなたは愛してしまっているのだと。しかし、あなたの事です。その想いに気付かずに八つ当たりのように理由をつけて私を殺すでしょう。あなたが人を愛することを学べたのであれば…機会があるなら…あなたの娘を愛してあげてください。性格は私に似ていると思うのでよろしくお願いします。〗
桜雪はその手紙を読んで
『あーあー…なんだよそれ。意味わからんー!!さてとー!!倒したし!!これで悪い鬼もいなくなったよっ!!』
実弥は桜雪を抱きしめた。
すると…桜雪は泣き出した。
実弥は泣く桜雪を何も言わずに抱きしめて頭を撫でていた。
桜雪が落ち着くと…実弥がとんでもないことを言い出した。
『この敷地にアイツの墓を立ててやらねェか?』
『お前…頭でも打ったか?』
それに伊黒が突っ込んだ。
『伊黒…お前なァっ!!』
その言葉にイラッとする実弥。
『不死川さん…伊黒さんでなくてもそう思いますよ。なにを突然、意味のわからない事を言い出してるんです?』
しのぶも困ったように言った。