第30章 終結そして、新しい未来へ
桜雪が無惨に向かっていくと、それが合図になったかのように一斉に斬り掛かる。
『参ノ型…明鏡止水・狂月…』
桜雪がそう言うと何故か無惨は苦しみ出す。
『何が起こってんだァっ!?』
実弥は桜雪に言った。
『実は…この技…今までは早く動いて鬼にが苛立ちで狂っていくって言ったけど…違うの。血鬼術なの。苦しかった過去、辛かった過去を思い出させて苦しませる…目の前に幻覚も見せることが出来る。酒の呼吸は一応、昔からあったんだって…そこにあたしは血鬼術を重ねて使った。そうしたら技として成り立った。さようなら…鬼舞辻無惨…』
桜雪は無惨の頸を斬った。
それと同時に朝日が差し込み…無惨の体は崩れて行った。
『桜雪…私は生きようと足掻いていたが…疲れていたのかもしれない…お前という存在が転生していると聞いてお前との時間を永遠に過ごしたかった…お前の幸せそうな様子を見て…私はお前に私の成し遂げたかった想いを…受け継ごう…私の着ている服のポケットを探すといい……』
無惨はそう言うと崩れ去っていった。
桜雪は無惨の着ていた服のポケットを探した。
『あ…これ…』
桜雪が見つけたのは桜雪が大正時代でしていた耳飾りをしている桜雪に少し似た女性と無惨が幸せそうに写っている写真。
そして、かなり古くなった手紙。