第27章 冬休み
『ん〜?あまり使うことないままになるのかなって…前じゃ…とにかく使いまくって…とにかく鬼を斬ってたのに…なんか変な感じ…』
『本来はそんなもん…必要ねェんだよ…銃刀法違反ってのが今はある。わざわざ、許可までとって鬼を倒すなんて…現代じゃ御伽噺くらいにしか思われねェだろうしなァ…』
『はぁ~…あの時…先に死ななかったらなぁ…もっと酒を持ってけば良かった…』
桜雪はそう言って落ち込んだ。
『仕方ねェよ…後悔したって…今度こそ…倒してやる。お前は家で待ってろォ…』
実弥は不安な顔になってしまった桜雪を抱きしめた。
『ヤダ…あたしも行く…』
『そんな腹して連れて行けるかァ…お前と子供諸共居なくなったら俺は今度こそ…生きていける自信がねェ…』
桜雪は実弥なりの桜雪と子供に対する愛情を受け止めていたが…不安な気持ちは拭いきれない。
宇髄から桜雪が居なくなった後の事を聞いていた。
皆…怪我を負ってしまったのだと。
『どうせ…宇髄から色々聞いて今になって不安になってんだろォ?大丈夫だァ…今と昔は違うんだからよォ…』
『うん…分かってる…分かってるけど…不安で仕方ない…子供の事も…無惨の事も…』
『とりあえず、お前は元気な子供を産むことだけ考えとけェ…』
『はい…。』
桜雪は泣き出してしまい、実弥は無言で後ろから抱きしめて
『大丈夫だァ…お前には俺がいる。お前が鬼になっても俺はお前の傍にいる。』
そう言って桜雪が落ち着くまで抱きしめ続けた。