第23章 現代でだと?
『あァ?勝てばいいんだよ。』
『いやいや!!それ、7段の人が言うことじゃないっ!!正々堂々と勝負しろっ!!』
『正々堂々と勝負しただろうがァ…』
『いやっ!!してない!!』
『俺は名前で呼んだだけだァ…別にずるい手を使ったわけじゃねェ…』
『それがずるいのっ!!』
『何がだァ?こうやって耳で言われんのがヤバいってのかァ?』
『ぅ…』
桜雪の顔は実弥に耳元で囁かれて真っ赤になっている。
『(きゃーーー!!乙女な桜雪ちゃん可愛いっ!!)』
と甘露寺はその様子を見てキュンキュンしていた。
『なんだか…不思議ね。昔は2人のケンカを誰かが止めないと止まらなかった事の方が多いのに今は不死川さんが天晶さんを止めてしまうというか…』
カナエが桜雪と実弥を微笑ましく見ながら言った。
『記憶あっても…結局はガキだしさ…大人の知識と余裕がある実弥には勝てない気がするもん…』
桜雪は不服そうに言った。
『そりゃ…当たり前だろうがァ…無駄に生きてきた訳じゃねェ…』
『あたしだって無駄に生きてきた訳じゃないもん!!ちゃんと頑張ってるもん!!』
『だったら…数学の点数をどうにかしろ。この前の小テスト…一応は解けてたが…30点ってどういうことだァ?』
『赤点じゃないんだからいいじゃんっ!!』
『良くねェっ!!…ったく…赤点ではねェしなァ…後でご褒美やるから楽しみにしとけよォ?』
実弥はニヤッと微笑むとその場を去って行った。