第16章 最終決戦、そして…未来へ
『兄ちゃん…おかえり…あのさ…桜雪さんの屋敷をさっき整理して来たんだけどさ……』
玄弥が困ったような顔をしていた。
『どうしたァ?』
『それがさ……かなりの大金があって…300万…』
『はァっ!?』
『御館様に一応…つたえたら…2人の好きに使えばいいって言われて…』
玄弥は困り果てている。
『好きなもんったってなァ…』
結局…そのお金は2人で相談した結果、生活費として少しづつ使うことにした。
指がない実弥は働かせてくれるところなどなく、玄弥の給料だけが頼りとなっていた。
生活用品を買ったり、服を買ったり…
それでも余るほど…
そのうち…禰豆子と善逸の間に子供が生まれたというので、御祝儀として少し多く包んでおいた。
禰豆子は
『こんなに多くは受け取れません!!』
と言ったが実弥が
『俺と玄弥、桜雪の3人からだと思って受け取れェ…』
と言われて禰豆子は渋々受け取ってくれた。
その他にも祝言をあげた隊士にそのお金を渡していった。
それでもあまり続けるお金。
『よし!玄弥ァ!!道場開くぞ!!』
実弥が突然、言い出した。
『え?』
『剣道の道場だ。』
そんなわけで道場を開くことにした。