第16章 最終決戦、そして…未来へ
鬼舞辻無惨は本格的に倒したわけではなかった。
だが、これからこの世がそういう状況ではなくなってしまうらしいのだ。
生き残った隊士たち、胡蝶しのぶ、煉獄杏寿郎、宇髄天元、悲鳴嶼行冥、不死川実弥、冨岡義勇はそれぞれ後遺症を抱えてしまった。
しのぶは肩の筋が切断されてしまって右腕が上手く動かない。
煉獄は片足を…
宇髄は左目抉られた…
冨岡は右腕を…
悲鳴嶼は左足を失ってしまった。
実弥も左右の指を2本づつ失った。
他の家庭の男たちには赤い紙が来ている…
そう…無惨を倒してもこの世が戦乱の世と化してしまったのだ。
赤い紙というのは召集令状。
街に行くと、敬礼している若い男を囲んで
『バンザーイ!!バンザーイ!!』
と周りが騒ぎ立てている。
健康な男子はこうやって戦地に赴くことを命じられる時代になってしまった。
女は18くらいになると見ず知らずの人の所に嫁に行かされるなんて事もある。
とにかく、女は男を産め、沢山、子供を産めと急かされる。
『(大変な世の中になっちまったもんだなァ…)』
実弥はそう思いながら家路についた。
産屋敷邸も柱達の屋敷も人里離れたところにある。
その為、空襲を受ける被害はなかったが…各地で空襲を受けたなど聞くようになった。