第16章 最終決戦、そして…未来へ
その作戦は成功したようで日が登り…無惨は崩れ去った。
呆気なく終わってしまった無惨の討伐。
とりあえずは負傷者の手当て…
桜雪が亡くなってから柱達に伝えられた痣の発言者の末路…
沢山の出来事が過ぎ去っていった。
実弥は平和になった空気を感じながら、縁側で抹茶と好物のおはぎを堪能していた。
そして…桜雪との関係が御館様に知られていた日の事を思い出した。
とある日の緊急で開かれた柱合会議で…
『実弥…桜雪とは仲良くしているかな?桜雪は私の姪でもあるからね。よろしく頼んだよ。』
と威圧にも脅しにも似たことを言われて…
柱達にも隠達にも一瞬でバレた。
そこから…桜雪の行動も実弥の行動も包み隠さずところ構わずになり、宇髄や煉獄にからかわれた事もあった。
それでも、嫉妬心から桜雪が恥ずかしがろうが周りに実弥は見せつけていた。
そのうち、桜雪も恥ずかしがりながら実弥の行動を受け入れていた。
今となってはその桜雪もいない…
『桜雪…お前は…なりたがってた人になれたかァ?』
実弥が空に向かってそう呟くように言うと、ふわっと優しい風が吹いた。