第15章 無限列車
『なに?なんで上弦の鬼様がここにいる?』
『お前が天晶桜雪…か?』
何故か黒死牟が桜雪の前に現れた。
『あの方から命をうけてここに来た。肉体の生死は問わない。お前の持つ耳飾りを取ってこいと言われた。』
黒死牟はそう言って桜雪に向かっていく。
『守りの石の呪いがかけられてるからってか?アホかっ!!んなもん…気休め程度だっつうのっ!!』
桜雪も刀を抜いて向かっていく。
『捌ノ型っ!!魔王っ!!』
水と風の龍が黒死牟を包むが打ち消されてしまった。
桜雪は驚いた顔をしている…
『何を驚く必要がある。お前程度の力で私に勝てると思っていたのか?』
『勝てると思ってるわけじゃないけど…やれるだけのことはやる!!壱ノ型っ!!瞬殺鬼殺しっ!!』
桜雪は次々に繰り出していく。
それでも傷一つ付けることが出来ない。
全て躱されてしまう。
『柱というのはこれほどにも弱いものなのか?』
黒死牟は見下すように冷たく言い放った。
『うるさいっ!!』
桜雪は腰についていた瓢箪の酒を飲み干した…
これまで飲まずに大事にしていた実弥に貰った酒だ。
『酒柱だとは聞いていたが…本当に強くなったのかお手並み拝見と行こう。』
黒死牟が桜雪に向かっていく。
桜雪も負けじと応戦する。
『ほう…確かに強くはなっているがまだまだ…私には及ばぬ…』
『~~~~~っ!!』
黒死牟は天晶の左腕を切り落とした。
あまりの痛みに声にならない声をあげた。