皆に溺愛されている件について 【ONEPIECE 短編集】
第6章 天竜人 【ロブ・ルッチ】
*
その一件があり、新聞で大ニュースとなった。父上や母上には、「恥だ」と怒られ、海賊や海軍からは驚きの声があがった。
ルッチ「…」
「今日も来たの?」
ルッチ「あぁ。」
「…」
あれから、私の護衛にはルッチが付くことになった。ただ彼は、敬語も使わないし、間違っていれば私の意見を聞かない時もある。
最初は苦痛だったものの、最近は彼と一緒に居ることに苦痛は感じない。
「…父上と母上は?」
ルッチ「相変わらず、奴隷で遊んでいる。」
「…」
あの一件があってから、父上と母上との家族関係は崩壊した。私に甘々だった2人も、私と距離を置くようになり、王宮ですれ違っても、かなり嫌な顔をされる。
「…あなたも、私の護衛なんて辞めていいんじゃない?」
ルッチ「それはない。俺はアンタに興味がある。」
口角をあげる彼。
「興味…ね…。」
彼の考えていることはよくわからない。
「じゃあ、興味が無くなったら私のこと殺して?」
ルッチ「…」
「世間には、あなたが殺した。ということは隠していいから。自殺した、とでも伝えて。」
ルッチ「…フッ…神でありながらなぜそんなに死にたがる?意味の分からない女だな。」
「意味わからないのはそっち。なんでそんなに神、神って言うかな。私は普通の人間だってば。」
ルッチ「神だ。」
「うるさい。」
ルッチ「…神だと言っている。」
「うるさい。」
ルッチ「…」
「すみません。」
頬を掴まれた。
彼は怖いです。でも、一緒に居ると本当に楽しいです。
天竜人 Fin