皆に溺愛されている件について 【ONEPIECE 短編集】
第6章 天竜人 【ロブ・ルッチ】
使用人「おはようございます、ナツキ様。」
「……おはよう。」
私は天竜人だ。父上も母上も「天竜人」という地位を利用して奴隷を買ったり、周りの人達を平気で殺したりしている。
「…」(大っ嫌い…。)
天竜人なんてこの世にいらない。世界の頂点に君臨する者達、世界貴族。奴隷なんていらない。一般市民に土下座なんてされたくない。何もできない、ただ口先だけの人間だというのに、どうしてこうも違うのか…。
私達天竜人には、証明チップという身分証があり、それを世界政府に渡すことによって、世界貴族の地位を破棄して一般人として生活ができるようになる。ただ、それを破棄することは父上と母上が決して許してはくれない。
使用人「!…お、お待ちくださいナツキ様!ど、どちらへ!」
「ついて来ないで。」
使用人「は…か、かしこまりました。」
私は何かを言えば、簡単に人はその言うことを聞く。それもつまらない。
ルッチ「どちらへ?」
「!…」(この人は…確か…。)
CP0の人。名前は…確かロブ・ルッチ…。
「…」
新聞で目にしたことがある。モンキー・D・ルフィに負けた男。
「ついてこないで。」
ルッチ「なぜ?」
「!…」
この人は普段、父上の護衛についていた人であった。私は王宮から出ることは滅多にないし、人について来られるのも嫌いだ。