皆に溺愛されている件について 【ONEPIECE 短編集】
第4章 視界 【トラファルガー・ロー】
ロー「目が見えなくて、守ってもらってばかりでお荷物?そんなのお前が勝手に思っているだけだ。クルーの中でお前のことをお荷物だと思っている人間は1人もいねぇ。むしろ、そんな奴がいたらそいつを船から降ろしている。ナツキをこの船に乗せる時、クルー達全員に許可を取った。反対した人間はいねぇ、むしろ皆クルーが増える、とお前を大歓迎していた。」
「…」
ロー「人に支えてもらわないと生きていけない?そんなの、目が見える奴でもそうだろうが、誰でも1人で生きてるわけじゃねぇ。いつか嫌になって捨てられるのが怖い?この楽しい日常が急に消えるのは嫌?その日常を今自分で捨てようとしてんじゃねぇか。言ったはずだ、俺は医者だと。いつか必ず、お前の目を見えるように、治療法を探し出す。だから、待っていろと。お前は頷いた。その約束を破るのか?」
「や…破らないです…。」
ロー「ならこの船を降りるな。」
「…わかりました。」
ロー「…わかればいい…。次船降りてぇなんて口に出したら、一生部屋から出さねぇ。」
「!…も、もう言わないです。」
ロー「あぁ。」
キャプテンに頭を撫でられた。キャプテンは本当に優しい。今日もまた、惹かれていく。
視界 Fin