皆に溺愛されている件について 【ONEPIECE 短編集】
第29章 大切な人 【ドンキホーテ・ドフラミンゴ】
「…」
ドフラミンゴ「正直に答えろ。」
「……王宮にいる女の人2人組って、ドフィの知り合い?」
ドフラミンゴ「…あぁ、取引先の女だ。」
「その人達からここ1週間くらいずっとちょっかいかけられてるだけだよ。こことか、ナイフで軽く切られた。」
普段長い袖のある服を着ているからバレなかったけど、初めてドフィに傷を見せた。
ドフラミンゴ「……なぜ言わなかった?」
「だって言う必要ないから。」
ドフラミンゴ「……次何かあったら必ず俺に報告しろ。……まぁ、ないと思うがな。」
「ないの?」
ドフラミンゴ「あぁ、安心しろ。」
口元は笑っているけど、目は笑っていないドフィ。
「…?わかった…。」
*
次の日から嫌がらせはなくなった。というか、その2人組を王宮で見かけなくなった。
「ドフィ、あの2人組、王宮から出したの?」
ドフラミンゴ「…?あぁ、出したというか……まぁそうだな。」
「ふーん…ありがとう。」
ドフラミンゴ「あぁ。ナツキの為だ、なんだってする。」
満足そうに笑い声をあげるドフィ。
シュガー「若様……怖い人……。」
その2人組がどうなったのか、知っているシュガーが、部屋を覗いたまま、そう呟いた。
大切な人 Fin