皆に溺愛されている件について 【ONEPIECE 短編集】
第4章 視界 【トラファルガー・ロー】
自分は生まれつき目が見えない。先天盲という病気らしく、この目でこの世界を見たことがない。
「…」
普段は杖をついて移動をしている。それでも人にぶつかってしまったり、物に当たってしまう。
ペンギン「ナツキ、そこ危ない、こっち。」
「あ…ありがとう。」
でも、こんな目の見えない私のことを拾ってくれた人がいた。
それが「ハートの海賊団」の皆。
シャチ「ナツキ!一緒に買い物行こうぜ?」
「あ…で、でも…迷惑かかるし…時間かかっちゃうから、留守番して」
シャチ「よし出発!!」
「!…」
シャチ「手、ちゃんと握ってろよ?」
「う、うん!」
先天盲ということを全く気にしないクルー達。私はそれがとても嬉しい。時間がかかることに迷惑や面倒という気が全くないらしく、むしろ一緒に出掛けようと誘ってくれる。
ロー「ナツキ、ちょっと来い。」
「あ…はい。」
キャプテンに呼ばれた。
ロー「Room……シャンブルズ。」
キャプテンは私が動かなくていいように、毎回こうして移動をさせてくれる。