皆に溺愛されている件について 【ONEPIECE 短編集】
第22章 あなたの為ならば 【青キジ(クザン)】
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サカズキ「あ!?今なんちゅうた?」
「だから、海軍辞めます。って。」
あれから1週間が経過した。クザンさんの様態も良くなり、自転車に乗って気ままに旅をすることにしたらしく、私も荷物をまとめてあとはサカズキさんのところに退職の書類を持っていくだけだった。案の定、部屋には怒号が響いた。
サカズキ「なぜじゃ?ワシの下にはつきとぉないちゅうことか。」
「はい。じゃあ、クザンさん待ってるので失礼します。お世話になりました。」
サカズキ「おい、ナツキ!!」
声が聞こえたけど無視して部屋を出て、外で待っているクザンさんの元へ。
「お待たせしましたー。」
クザン「ちゃんと話してきた〜?」
「もうバッチリです!」(嘘だけど。)
クザン「あら、あのサカズキが簡単に許してくれるとはね。まぁいいや、出発しま〜す。」
「はーい。」
クザン「そうだ……俺、足ないけどいーの?」
「え?あ、自転車漕ぐの代わりますか?」
クザン「いや…そうじゃなくて……まぁいいや。」
「…別に、無くても好きなことにかわりはないです。」
クザン「…フッ……さーてと、どこに行こうかねぇ。」
海の上を自転車で漕ぐクザンさんはご機嫌な気がした。
あなたの為ならば Fin