皆に溺愛されている件について 【ONEPIECE 短編集】
第22章 あなたの為ならば 【青キジ(クザン)】
「えっ…。」
海軍本部内でおつるさんが話してくれた情報に耳を疑った。
「嘘…。」
おつる「本当さ…。海軍元帥の座を賭けて、2人は戦い…勝ったのは…サカズキ。」
「…クザンさんが…負けたってこと…?」
おつる「あぁ。お互い、怪我なしでは絶対に終えられない戦いだった。」
「っ…!」
私は急いで医務室に向かった。勢いよくドアを開けると、ベッドに横になり、点滴を打たれて目を瞑っているクザンさんの姿があった。
医者A「ナツキ中将…!」
「様態は…?」
医者A「最善を尽くして、なんとか一命は取りとめました……ですが…いつ目が覚めるかはわからない状態です…。」
「…」
私はベッドのそばに行き、近くにあった椅子に腰を下ろした。
「サカズキさんは?」
医者A「今はセンゴク元帥の所におります。」
「…」(先に良くなった…ってことか…。)
もう1度クザンさんに目をやると目を開けて天井を見つめていた。
「!?…起きてるなら言ってくださいよ…!」
クザン「あっ…おはよ〜。」
「おはようじゃないです……体はどうですか?」
クザン「だいじょ〜ぶよ。」
私の目を見てうっすらと微笑んだ。