第1章 キメツ学園 歴史教師
ー…
月明かりに照らされた。
端正な顔立ちにサラサラのロングヘア。
細くバランスの取れたスタイルながら、
触ると柔らかく気持ちがいい。
もっと触れたい。
そんな欲求が煉獄の中に灯った。
一度ついてしまった火は、
そうそう、消す事ができない。
煉獄はの唇を見つめ、
そのまま噛み付くようにキスをした。
無理矢理に口を押し開き、
口内を舌で侵していく。
はまだ眠っていたが、
突然呼吸がしにくくなり、声が漏れる。
…っふ…ぅんっ…あっ…んっ…?
煉獄はを強く抱きしめ、
時間とともに、更に深く口付けた。
ー…
っ…?んっ…ん…んんっ!?
息がしづらいのと、自身の口の中から感じる違和感、身体の奥からじんわりと広がる熱に、は我慢できず目を覚ました。
ゆっくりと目を開けると、
すぐ目の前に煉獄先生が居た。
というか、煉獄先生と口がくっついてる。
そこでようやく、煉獄にキスされている事に気がついたはパニックになり、
煉獄の頬を軽くつねった。
が起きた事に気付き、
煉獄がゆっくりと唇を離す。
二人の唇を繋ぐように唾液が糸を引く。
まるで、名残惜しむかのように。
まだまだお互いの顔しか見えないような至近距離で、煉獄はに声をかけた。
、起きたか。
課題をせずに熟睡とは、よもやよもやだ。
これでは今日帰す訳にはいくまい。
は今の状況と
煉獄の台詞から、言葉の意味に気付くと
急いで煉獄の腕から逃れようと身をよじる。
しかし、抱きしめている煉獄の腕は、
力を込められている訳でもないのにびくともしない。足を踏ん張ろうにも宙に浮いていてバタバタと動かす事しかできなかった。