第2章 炎柱 お仕置き
しっ…あ、煉獄さんっ
わ、私、やっぱり着替えてきます…っ
そう言っては自身の肩に置かれた煉獄の手に自分の手を添えて離してもらおうとする。
その時、肩から手を離した煉獄は、無言のままに近づいてきた。その顔にはいつもの笑顔はない。
なんだか怒っているように感じられたは、一歩ずつ後退していくが、背中に壁がついてしまった。
そろりと自分の部屋の方向に体を横歩きさせようとしたら、
煉獄に手首を掴まれ、その場に静止する。
そのまま頭上に両手を持ってこさせられ、
煉獄の左手に両手首を押さえられるような格好になる。
煉獄…さん?あの、これは…?
恐る恐る煉獄の顔を見上げる。
両手を持ち上げると、隊服が腕に引っ張られて、先程よりも胸元が開いていた。もう少しズレてしまえば乳房どころか乳頭まで顔を覗かせてしまいそうだ。
、この隊服は着ないように言っていた筈だが…。
ずっと黙っていた煉獄が口を開いた。
あ、あの、今日暑かったので…。
スカートなら涼しいし…上も、恥ずかしくない訳ではないですが、蜜璃さんはいつも着ておられるから慣れるかなと思って…
いつもと違う、煉獄の低い声に、は慌てて言い訳をする。
やはり、怒っている。どうやらこの隊服を着たのが原因のようだ。
…そうか。
煉獄は一言そう言うと、の腕を引き、空いている部屋へと連れ込んだ。
襖を締めるとはまた部屋の壁を背にした状態で煉獄に詰め寄られる。
れ、煉獄さん?お、怒ってます…か?
ああ。そうだな。
俺は今怒っている。
君は、この格好で街に行き、そのまま任務に出るつもりだったんだろう?
このような、あられもない格好で。
そう言った煉獄の右手がの胸の上をつぅっと撫でた。