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呪術廻戦 -桜色の瞳-

第6章 マリーゴールド *



side 伏黒恵

翌朝早く、伊地知さんの運転する少し大きめの車で温泉へと向かう。

運転席に伊地知さん。
隣には五条先生。
その後ろに虎杖と釘崎が座って、一番後ろに俺と桃花が座った。

「温泉ー!!めっちゃ楽しみっ!!」

「美容効果のあるお湯だといいわねー桃花♪」

「うん、そうだね野薔薇ちゃん。あ!虎杖くんそのポッキー新商品だっ!ちょうだ〜い!あ〜ん!」

朝からハイテンションな奴等だな...
てかこんな朝からよくそんな甘いものが食えるな...
それよりまたこの件はいいだろ。
前章でやってる。
あーんと口を開けて待つ桃花の口にポッキーを入れようとしている虎杖から、ポッキーを取り上げて自身で桃花の口に入れてやる。

『...?美味しい!虎杖くん、ありがとう!』

桃花は不思議そうにしているけれど、俺はこれで満足。

それより眠い...
結局昨晩もまともに眠れなかった。
桃花に背中を向けて目を瞑るも、俺の腰に回された白くて細い腕、背中に当たる柔らかい膨らみ、すぐ傍から香る桃花の甘い匂い、寝息までが俺の中の男を掻き立ててとてもじゃないけれど心穏やかになんて眠れやしない。

「な〜!覚えてしりとりやろ!!」

虎杖がハイテンションに言う。

「はい!じゃあ俺からね!りんご!次、先生!」

「りんご、五条悟」

先生がドヤ顔で答える。

「え?!それ人名じゃん!あり?!じゃ、特別今回だけ!次、釘崎!」

「りんご、五条悟、ルー大柴」

「え?!また人名?!次、桜木!」

『え?!えっと...りんご、五条悟、ルー大柴...ば..バカリズム?」

「完全に人名縛りみたくなってんじゃん!!!次!伏黒!」

「...俺はやらない...」

「アンタ逃げるつもりー?」

「そういうんじゃねー」

「てか必ず五条悟って言われるの良いね」

「じゃあ次、伊地知さーん!」

「え?!私ですか?!りんご、五条悟、ルー大柴、バカリズム...村上信五...」

「伊地知さんから村上信五とか意外...!次、俺ねー!りんご、五条悟....」

くだらないゲームが続いていく。
りんご、五条悟、ルー大柴、バカリズム、村上信五....
車の揺れと騒がしい声が妙に心地良くて、いつの間にか意識を手放していた。

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