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【鬼滅の刃】あかいえにしは ゆめをみる。

第2章 柱〈前〉


私の言ったことに胡蝶さんは考え込む。それからああ、とかうん、とか色々繰り返してから顔をあげた。

「もしかしたら緋縁さんは火を見たことによる精神の疲労で二日間眠ったのかもしれません。」

「…ああ。」

いやに納得した。異能も使ってないのに二日間寝込むなんて初めてだ。それなら話がつながる。…調理する時にいっぱい火を見てたし、こんな形で寝込むなんて思いもしなかった。

「それでは俺は下がろう!怖がらせては元も子もないしな!」

「え、別にいいけど」

「いや、下がろう!」

ちょっ話を聞かない人だな。いいと言っているのに。宇髄達もその状態の煉獄には何を言っても無駄だぞと口々に言っている。諦めてんじゃん。そんなになの?

「煉獄。」

「なんだ?」

「…ありがとう。助けてくれて。」

「うむ!鬼殺隊士として当然のことをしたまでだ!」

そう言いながら彼は去っていった。あ、ほんとに帰るんだ。

「では甘露寺さんももう直ぐ来ますので。私は研究に戻りますね。」

「え、えぇ。」

急に二人もいなくなった。むむぅ…胡蝶さんが唯一の女性だったのに。どうしよう、二人とも黙ってるし。柱の関係とか聞いちゃおうかな。

「不死川と宇髄って仲いいの?」

「たまに飲んだりするくらいだな。」

「二人で?」

「いや、煉獄とか伊黒とかがいる場合も…おい、伊黒って聞いただけでいやそうな顔すんな。」

露骨に嫌そうな顔したのがバレたんだろう、宇髄が怪訝な顔をして私を小突いた。通常の人にやる感じで小突かれただけでもクッソ痛いんだが、宇髄のは痛くなかった。もう力加減わかるんだ。流石柱、さすはし。

「あの大きい『行冥』って呼ばれてた人は?」

「悲鳴嶼さんか?あの人はあんまり参加しねぇ。」

ほぉ、確かに酒で酔うイメージとかないわ。なんか分量見極めてそう。

「んじゃあ蜜璃とか胡蝶も混ざったりするの?」

「たまにな。」

「ふーん…全員で飲み会したりする?」

「ブッ…そうだな…」

プルプル震えながら答える宇髄。不死川さんもうわぁみたいな顔してるし。何がおかしいんだろうか。

「おい緋縁、誰か忘れてねぇか。」

「…えっ。宇髄、不死川、悲鳴嶼、…伊黒、煉獄、蜜璃、胡蝶、…あれ?」

確か柱は八人では?誰か忘れてる。個性強すぎるから忘れないと思ってたのに。えっと、えっと…

「…あぁ!冨岡!」
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