第7章 紅蓮に燃ゆる
はぁはぁはぁ、全速力で走りきり乱れに乱れまくった髪。
そんな彼女を周りが引いて見ていた。
中に行くには切符必要なんだっけ、、
汽車の笛が鳴らされ焦って乗車券を買ってしまった事に気付かず中に入る。
実はこの時炭治郎達が帯刀していて駅員が慣らした笛であったのだ。
『早く探さないと‼︎』
1番後ろから乗り込んだ沢山の乗客が居て中々進まないが、1車両ずつ探すしか無かった。まだ他の車両に乗り込んでいる人が沢山いたので
まだ発車しないと思っていたのだ。
次々車両を進んでいったがまだ見当たらない。
そのうち人の波に揉まれて席に押し込まれた。
ピー!!っと笛の後にドアが閉まってしまった。
やってしまった。
動き出す汽車、手元を見るとちゃんと乗車券を間違って買っていたようだ。
とりあえず無賃乗車じゃなくてよかった。
次の駅で降りて帰らないと!早く杏寿郎さんを探そう。
半分諦め、探し出す。
次の車両に入ろうとすると、
うまい‼︎
と大きな声が聞こえて来た。周りはビックリしていた。
良かった、ちゃんと見つけられた。
『杏寿郎さん、汽車内はお静かにしてくださいね?』
『‼︎憂⁉︎どうしてここに!!とりあえずここへ座りたまえ!』
『杏寿郎さん、コレを。今朝間違えて私の鞄に入っていた様で、急いでお持ちしました。色々ありまして、ドアが閉まって出発してしまいました。』
『よもや、すまなかった。次の駅で降りてすぐに帰るんだ。この危険な中に君を置いておけないのでな。髪が乱れているな、走って来てくれたんだな。ありがとう。弁当がうまいのでひとつどうだ?』
手櫛で髪を直して、お弁当をひとつ貰ったが
全力で走った為喉の方が渇いていた。鞄から水筒を取り出し口に含み一息する。
『無我夢中で走ったので、体力の無さに驚いています。今度私も鍛錬しようかと思ってしまいました。』
『帰ったら直々に鍛えてやろう!ハハハっ!』
再びうまい!と連呼し始めた時に後ろから炭治郎くんたちが来た。
善逸くんと言う男の子に杏寿郎さんは食いしん坊と言われていた。
わたしの手を取りデレっとした彼を杏寿郎は一言で撃退した。
人妻と泣いてしょんぼりしたかと思いきや窓の外に乗り出す伊之助くんを止めていた。
車掌さんが来て切符を切ってもらい。出てきた鬼を瞬殺した杏寿郎さんを兄貴と慕う彼らを見ていた。そう夢の中で、
